20190731

毎日一句詠んでる

俳句の性質も徐々に分かってきた。

とりあえず年度末まで毎日一句詠む。

 

1迷っても迷っても道ある苦難
2日焼けで隠れる傷痕 夏の間
3火でも沸く、電気でも沸く水 無傷
4重力も摩擦もない 実も実らない
5逃げ水を追って 確かな財政難
6白いババロア 花とよんでもいいならば
7辞書割いて書く詩 laughter in the dark
8掴むたび 離れていくものたちの旅程
9駅と駅の間を歩く ここだって町
10圧縮と解凍 破損ファイル多数
11きれぎれと光繰り返して灯台
12流れかれやがて川の名奪われる
13「永遠」を「氷遠」と書く水夫の手
14血圧の低いキリンここでは飼えない
15名詞世界 安全だか求めた場所でない
16君の淵に立つ鳥 そこから君以外
17ふと立つ棒 かつて木と呼ばれてたこと
18明るくて見えない 闇でこそ目をひらく
19鬣も角もない獣が書く詩
20自分さえ重い パーカー乾かない
21文字ってうねりじゃん 海だったのかもね
22絶やされた火の跡をみた日の骨接
23水でみたすための器でない体
24造花に蝶がとまるか賭けてみる
25海に降る雪 主語のない告白文
26ふかされたpeace もやいはまだとけない
27制服のまま寝る 寒天は影も透明
28結末を知ってても観る映画の柔さ
29体に窪みありつつ寝る 汽水域
30文字を持たない虎一頭走る 心を
31光らしてみたが正解かわからぬ夜