20190406

 『存在の耐えられない軽さ』を読み始めました。めちゃくちゃ面白い……。昔同じ部屋に住んでいた人がクンデラー(クンデラを読む人)でたくさん著作持ってたのでその時期も少し読んでみたんですけど、今読んだら面白かった。これだから生きるのはやめられないぜ。頭殴られた文章を載せますね。

一度だけおこることは、一度もおこらなかったようなものだ。人はただ一つの人生を生きうるとすれば、それはまったく生きなかったようなものである。

  あー……ヤバ……。「一度は数のうちに入れない」っていうドイツ語の諺から紡ぎだされるこの文章よ。繰り返されること、反復のイメージが好きなのは究極的にはそういうことなのかもしれない。現実的な質感を与えうる唯一の手段が反復なんじゃないだろうか、あまりにも軽くてあまりにも孤独な人生に対して。

 クンデラの『不滅』もオススメされたので次に読みます。

 

 昨日、中村佳穂さんのライブがyoutubeで配信されてたので視聴しました。中村佳穂さんほんと好き。ピアノ弾くときに片足立ててたのやんちゃでキュートだった。あと声。彼女の震えるような哀しい響きの声にめちゃくちゃ弱い。たぶん即興でピアノ弾いて「今日は来てくれてありがとう」的な内容のポエトリーリーディングしてたんだけどそれがかなり良かった。即興性の魅力ってたぶん予定していなかったものがでるところだと思う。本人すら意図していない表現が飛び出て興奮する。表現的には稚拙になりがちだと思うんだけど、その無駄が愛おしい。論理や計算を飛び越えた素朴さや素直さの調和ですよ。Harmony and Beautifulですよ。よかった。彼女のライブ行きたい。